労働基監督署が行う臨検監督・是正勧告の解説ページです。
その際、最も重視されるサービス残業についても解説します。

竹林社会保険労務士事務所/広島市安芸区

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労災上乗せ保険

 ワンポイントチェック
まさかのときのために労災上乗せ保険の加入を!
損害保険会社が扱っている商品で、労災総合保険とか労災上乗せ保険といわれる商品があります。これは労災認定されると保険会社の判断にかかわらず支払われますし、低額の保険料で大きな保障が特徴です。団体生命保険などもありますが、一度重大な労災事故が発生したときには補償額は全く足りません。補償額については少なくても2〜3千万円は欲しいところですので、一度ご検討されてはどうでしょうか?
 

放置すると怖いサービス残業2


 次に過労死・過労自殺の側面から見てみます。過労自殺のリーディングケースとして
有名な「電通事件」を取り上げます。

 広告代理店Yで、従業員が長時間にわたる残業を行うことが恒常的に見られ、三六協
定上の上限時間等を超える残業時間の申告も多く、また従業員が過少申告することも常
態化しYもこのような状況を認識していたなかで、ラジオ推進部での営業局関係の業務
に配属され、業務に意欲的に取り組み上司の評価も良好であった労働者A(その性格は
明朗快活、責任感が強く完璧主義の傾向があった)が、入社後約四か月経過した頃から
深夜に帰宅することが多くなり、更に社内で徹夜して帰宅しない日もあるようになり、
班から独立して業務遂行をするようになった頃(入社一年三か月後)には出勤したまま
帰宅しない日が更に多くなり、帰宅しても翌日の午前六時三〇分ないし七時ごろで、午
前八時ごろまでに再び自宅を出るという状況となっていたため、同居の両親によっても
栄養価の高い朝食の用意、最寄り駅までの自家用車での見送り等がなされていたが、A
は心身の疲労困ぱいした状態になって、業務遂行中、元気がなく暗い感じで顔色が悪く
目の焦点も定まっていないことがあるようになり、この頃からうつ病に罹患していたと
考えられ、班長であるCもAの健康状態が悪いのではないかと気付いたところ、Aは取
引先企業との行事の終了日の翌日、自宅で自殺をしたことから、Aの両親Xらが、Yに
対して、損害賠償を請求した。一審判決では1億2600万円の損害賠償を会社に命じ
たが、控訴審では会社の安全配慮義務を認めながらも、原告側にも3割の過失相殺があ
ったとして8900万円に減額。その後最高裁にて過失相殺は違法として差し戻しが行
われ、東京高裁で和解が成立した。和解内容は、96年3月の東京地裁判決が命じた賠償
額1億2600万円に利息を加え、労災保険給付金の一部を差し引いた1億6,800
万円余を両親に支払ったうえで謝罪するというもの。

<ポイント>

 睡眠時間も満足に取れないほど極度に劣悪な労働環境下で鬱病を発生させ自殺に至っ
た痛ましい事件ですが、その数日前には「人間としてだめかもしれない」「幽霊に取り
付かれてしまったみたい」といった内容の異様な発言をしていたそうです。その時点で
会社を休ませ、医師の診察を受けるなどの対応をとっていればこの事件は防げたかもし
れません。また、このように過労死・過労自殺が起きたときは、それが労災認定される
か否かに係らず、民事で争うことができます。民事訴訟の場合は企業に過失があったか
どうかが判断基準になりますが、この過失こそ「安全配慮義務違反」なのです。
同じく過労自殺事件として有名な「オタフクソース事件」では、1億1千万円の損害賠
償命令(広島地裁)が出されているように、過労死や過労自殺では数千万円から億単位
の損害賠償命令が出されることは覚悟しなければなりません。中小企業でこのような民
事訴訟が起きれば会社の存続さえ危うくなるのです。サービス残業を単に人件費の問題
として考えるのでなく、企業にとって重大なリスクマネジメントであることを認識して
正面から取り組む必要があるのではないでしょうか。
なお、労働者の疲労蓄積度をチェックするツールが厚生労働省のホームページにアップ
されています。リンクしていますので、ご確認ください。
 労働者の疲労蓄積度チェックシート

⇒是正勧告を受けないためのサービス残業対策

労災事故は時には刑事責任を追求されることもあります。東海村臨界事故など記憶に新しいところです。労災をおこさないよう、職場環境や労働時間などの労働条件を一度整備してください。

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